Now Loading...

コラム|
株式会社 せきやまたいち一級建築士事務所
名古屋市にある建築設計会社

コラム

家の広さはどれくらい必要?人数・暮らし方・住居形態別で考える目安

  • 公開日:2026-03-06

「この間取り、何㎡なら足りるんだろう?」

 

賃貸の部屋探しでも、戸建ての計画でも、最後は“広さ”で迷いがちです。

 

広ければ安心。

でも、広すぎると家賃・ローンだけでなく、光熱費や掃除の手間が増えることもあります。

 

そこでこの記事では、国が示す面積の目安を土台にしながら、人数・暮らし方・賃貸/戸建てで「ちょうどいい広さ」を考えるポイントをまとめます。

 

 

 

この記事のポイント

 

・広さは「世帯人数」を基準に、暮らし方で足し引きすると決めやすい

・賃貸は「いまの生活」にフィット、戸建ては「数年先」まで織り込む

・面積だけでなく、収納・動線・部屋の使い方までセットで見ると失敗が減る

 

 

 

1. まずは「目安」を持つ:国の居住面積水準

 

広さの考え方には「最低」と「誘導」の2つがある

 

国の「住生活基本計画」では、世帯人数に応じた住宅の面積の考え方として、次の水準が示されています。

ひとことで言うと、「最低(まずは困らないライン)」と、「誘導(暮らしの幅が広がるライン)」です。

 

【最低居住面積水準(目安)】

・1人: 25㎡

・2人: 30㎡

・3人: 40㎡

・4人: 50㎡

 

【誘導居住面積水準(目安)】

・都市居住型(都市中心部の共同住宅を想定):1人 40㎡ / 2人 55㎡ / 3人 75㎡ / 4人 95㎡

・一般型(郊外・一般地域の戸建てを想定):1人 55㎡ / 2人 75㎡ / 3人 100㎡ / 4人 125㎡

 

                   同じ「4人」でも、子どもの年齢で“目安の面積”は変わる

 

世帯人数は「単純な人数」ではなく、子どもが小さい場合に“換算”するルールが用意されています。

たとえば、3歳未満は0.25人、3〜6歳未満は0.5人、6〜10歳未満は0.75人として計算します。

つまり、同じ4人でも「全員大人」と「未就学児がいる」で、必要面積の目安が少し変わります。

 

(計算例)大人2人+2歳+5歳の場合

・換算人数:2+0.25+0.5=2.75人

・最低居住面積水準:10㎡×2.75+10㎡=37.5㎡

・都市居住型誘導居住面積水準:20㎡×2.75+15㎡=70㎡

・一般型誘導居住面積水準:25㎡×2.75+25㎡=約94㎡

 

この「基準」を持っておくだけでも、部屋探しの候補が絞りやすくなります。

一方で、面積は“あくまで目安”です。

住まいの形(廊下が多い/収納が少ない等)でも体感は大きく変わります。

 

 

 

2. 賃貸で選ぶとき:広さより「使える面積」を増やす

 

・賃貸は「いまの暮らし」を最適化しやすい

 

賃貸の強みは、ライフステージが変わったときに住み替えで調整しやすい点です。

その分、広さは「未来の不安」で盛りすぎず、いまの生活が回るかで判断すると失敗が減ります。

 

(1) “同時に起きること”を並べる(広さより部屋の切り方の問題)

 

狭さを感じやすいのは、面積不足そのものよりも、家の中でやりたいことが同時に重なるときです。

たとえば、在宅勤務中に家族がリビングで過ごす/子どもの寝かしつけと家事がかぶる、など。

この場合は「㎡を増やす」より、1部屋増やす/区切れる間取りの方が効くことがあります。

 

(2) 収納は“面積のうち、見落としやすい主役”

 

同じ50㎡でも、収納が少ないと物が外に出て、体感は一気に狭くなります。

クローゼットの量だけでなく、掃除道具・日用品・季節家電の置き場が想像できるかを見てみてください。

 

(3) 「廊下が長い家」は、数字より狭く感じやすい

 

賃貸では「専有面積」が同じでも、廊下やデッドスペースの多さで使える面積が変わります。

内見では、メジャーより先に家具の置き方(動線が残るか)を確認するのが現実的です。

 

迷ったら:都市居住型の目安を“基準値”にする

 

都市部の共同住宅を想定した「都市居住型誘導居住面積水準」(例:2人で55㎡、3人で75㎡)を基準にし、

そこから「在宅勤務が多い/収納が多い/趣味が室内」などの条件で上振れを検討すると整理しやすいです。

 

 

 

3. 戸建てで選ぶとき:将来の変化と“余白”のつくり方

 

・戸建ては「数年先」の暮らしまで織り込みやすい

 

戸建て(購入・新築・建替え)の場合、賃貸よりも住み替えのハードルが上がる分、

家族の変化を前提にした“余白”をどうつくるかがポイントになります。

 

(1) 子ども部屋は「最初から個室」より、変化に強く

 

子どもが小さいうちは家族の目が届く方が暮らしやすいことも多く、

最初から個室を細かく作りすぎると「使いにくい空間」が残ることがあります。

将来仕切れるようにしておく、学習スペースはリビング側に置く、など、使い方で調整できる余白を意識すると計画がラクになります。

 

(2) “こもれる場所”は、広さより「切り替え」が効く

 

在宅勤務・勉強・趣味など、静かに集中する時間がある場合は、広い部屋よりも

小さくても扉が閉まる場所がある方が満足度が上がることがあります。

「面積を増やす」より「場所をつくる」発想です。

 

(3) 広さは“建てた後の負担”もセットで考える

 

面積が増えると、建築費だけでなく、冷暖房・メンテナンス・掃除など、暮らしの負担も増えがちです。

「とりあえず広く」ではなく、どの行為のための面積かが説明できる広さにしておくと、納得感が残ります。

 

・迷ったら:一般型の目安を“基準値”にする

 

郊外・一般地域の戸建てを想定した「一般型誘導居住面積水準」(例:3人で100㎡、4人で125㎡)を基準にし、

そこから暮らし方に合わせて調整するのが分かりやすい方法です。

 

 

 

4. 人数+生活環境で「足し引き」するチェックリスト

 

面積は“暮らしの条件”で増減します

 

同じ人数でも、生活環境が違えば必要な広さは変わります。

迷ったときは、基準値(最低/誘導)を決めた上で、「当てはまるもの」を確認してみてください。

 

【広さを“足したくなる”条件】

・在宅勤務(勉強)が週に複数回ある

・室内干しが多い/花粉や防犯で外干ししない

・趣味の道具(アウトドア、楽器、工作など)を室内に置く

・ペットと暮らす(動線や置き場が増える)

・来客/親の宿泊が定期的にある

 

【広さを“引ける”条件】

・荷物が少ない(増やさないルールがある)

・外で過ごす時間が長い(家は寝る中心)

・収納サービスやトランクルームを活用できる

・近所にコインランドリー等があり、室内干しを減らせる

 

「絶対の正解」はありませんが、“足したくなる条件”が多いほど、誘導水準寄りで考えるとブレにくいです。

 

 

 

まとめ:広さは「人数の目安」+「暮らしの条件」で決めると失敗しにくい

 

家の面積は、広いほど良いわけでも、狭いほど賢いわけでもありません。

まずは国の目安(最低/誘導)で基準値をつくり、そこから暮らし方で足し引きすると決めやすくなります。

 

賃貸なら「いまの最適化」、戸建てなら「数年先の変化」も含めて、面積を“理由のある数字”にしてみてください。

 

 

 

関連ページ

 

事業内容 / 弊社の強み / 実績紹介

 

 

 

ご相談・お問い合わせ

 

株式会社 せきやまたいち一級建築士事務所は、名古屋市で構造設計をメインに建築設計を行っています。

住まいの広さや間取りは、「家族構成」と「暮らし方」で最適解が変わります。

新築・改修の計画で迷いがある場合は、早めに情報を整理しておくと、打合せが進めやすくなることがあります。

気になる点があれば、お気軽にお問い合わせください。

 

お問い合わせはこちら

 

 

 

参考情報(外部)

 

※本記事は一般的な情報提供を目的としています。家族構成・働き方・住まい方・地域条件によって適切な面積や間取りは異なります。